カデンのエトウは地域に密着した電気屋です。取り扱っている家電の種類はそれほど多くありません。また実は、佐伯市内にはカデンのエトウとは比べものにならないほど大きな家電量販店が2店舗あります。
何が言いたいかというと…、本来であれば、とっくに淘汰(とうた)されていてもおかしくないお店なのです。(少し自虐的ですねw)
「大手家電量販店の進出が、その地域の小さな電気屋の致命傷になった」そんな話、皆さんも聞いたことがあるのではありませんか?
でも私たちは生き残っています。しかも“ギリギリ”生き残っているわけではないんですよ。本当に、本当に多くのお客様に愛していただき、ありがたいことに現在も売り上げを伸ばし続けています。
なぜなのか?すごく不思議に思われるでしょう。今回はその理由についてお話しさせて頂きたいと思います。
私たちがなぜ大手家電量販店に負けずに、(逆にカデンのエトウの前に進出してきた量販店は昨年撤退してしまいました。)選ばれ続けているのか、理由は以下2つにあると考えています。
1.選び抜いた家電のみを取り扱う
私たちは、私たちが責任を持ってお勧めできる家電しか取り扱いません。だから店に並べている数だけを見ると少ないのですが…。お客様の満足度は100%に近いと自負しています。
そのこだわりを形にしたものが「カデンのエトウの品質に関するガイダンス(家電を選ぶ基準)」。しっかり形にすることで、スタッフ全員がその想い共有できるようにしています。
2.他にはない、長期のサポートサービス
私たちは単に家電という商品を売っているのではありません。「家電を通して豊かな生活」を提案しています。だからこそ“売って終わり”ではないのです。
使う方(お客様)お一人お一人に合わせた「+αの提案」を当然のことと考え、購入後の長期サポートサービスを行なっています。
それではまずは、①のガイダンスについて詳しくご説明させて頂ければと思います。すべてはこの品質に関するガイドラインがカデンのエトウの取り組みの基本。②のサービスも品質に関するガイドラインの精神に乗っ取って考えたものです。
カデンのエトウの品質に関するガイドライン —お店で取扱う家電を選ぶ基準—
①安心・安全・信頼性があるか
②長期的な視点で発想できているか
③コストパフォーマンスがよいか(費用対効果があるか)
このガイダンス、内容はもちろんですが、①、②、③の順番こそが重要なんです。
家電の提供者であるお店も、購入者であるお客様も、家電を買う際どうしても「値段ありき」つまり③のコストパフォーマンスを意識しがち。
でも考えて欲しいのです。ものの価値とはなんでしょうか?ただ安ければよいのでしょうか?私たちは決してそう思いません。
①の「安心・安全・信頼性」と②の「長期的な視点(たとえば【長持ちする】や【保証がしっかりしている】等)」はいわばその商品の価値。
値段 < 価値であれば、たとえ100万円であっても安い、となります。
値段 > 価値であれば、たとえ100円であって高いのです。
だから価値を知る前に、値段を考えるなんてとんでもなくナンセンス。
それを踏まえた上で①、②、③に凝縮されたカデンのエトウの「取扱家電を選ぶ基準」をご紹介させていただきます。
取扱い家電を決める際の最重要項目「①安心・安全・信頼性があるか」
カデンのエトウでは、扱いたいなと思う家電があれば、まずその家電について徹底的に調べ、そしてお客様に嘘のない・責任を持ってお勧めできる商品だと判断した場合にのみ具体的な検討を行います。
つまりその商品に「安心・安全・信頼性がない」と思えば、大手メーカーのものであろうと、人気商品であろうと取扱うことはありません。少し具体的な例を出してお話ししましょう。
◯カデンのエトウで、人気の【電気ケトル】を取扱っていない理由
電気ケルトとは、お湯が必要なときに必要な分だけ沸かすことができる便利な洋風ヤカン。
その用途から1リットル前後の小さなものが多く、お値段も手頃です。最近驚くほど人気があり、カデンのエトウにもよく「電気ケトルはないですか?」とお問い合わせを頂きます。でも私たちは電気ケトルを取り扱いません。
なぜなら多くの方が求めるような、値段が安い電気ケトルの品質に「信頼性がない」と判断したからです。そう、ガイドラインの①の部分でつまずいているからです。
もちろん、「値段が高い電気ケトル」にはいいものもあります。でもお客様が求めているのは「値段が安い電気ケトル」。
私たちは①をクリアする、安い電気ケトルを残念ながら見つけることができませんでした。だから取り扱わないのです。
◯カデンのエトウで、大人気の【ダイソンの掃除機】と【ルンバ】を取扱っていない理由
【ダイソンの掃除機】と【ルンバ】、この2商品は発売時に大きな話題を呼び日本全国で爆発的に売れました。
利益だけを考えればもちろん取扱った方が良かったのでしょう。でも私たちはその性能を調べ尽くした上で「取り扱うのはまだ早い、少し様子を見よう」という結論に至りました。
海外メーカーは日本メーカーと違い、発売後に製品の改良を重ねていくケースがよくあります。もちろんそれも一つの方法論なので否定はしませんが、発売時点で私たちが完璧と思えない品質の商品が多いのも事実。
自分たちで完璧と思えない商品に責任をもつことができるでしょうか?答えはもちろんNO。だから取り扱いを見送ったのです。
現に、今販売されている【ダイソンの掃除機】と【ルンバ】】は格段に性能が上がってきています。
商品の「安心・安全・信頼性」は、私たちがその商品に責任が持てるかどうかの大きな判断基準です。【責任のもてない商品は、取り扱わない】当たり前のことです。
家電はすぐに壊れない。だからこそ必要な「②長期的な視点で発想できているか」
現代の家電は性能においても、耐久性においても非常に優秀です。だからこそ「②長期的な視点で発想できているか」が重要になります。では「長期的な視点の発想」とは具体的にどういうものなのでしょうか?
長期的な視点で発想できている家電の特長
下記は一部です。家電によって他にもさまざまな視点が発生します。
・省エネ
省エネであれば、もちろん電気代が安くなります。1回あたりは微々たるものかもしれませんが、チリも積もればなんとやら。10年以上使うと考えれば、そこには膨大な差が生まれます。
・メーカーの保証がしっかりしている
家電は毎日使うものがほとんど。どんなに気をつけていても100%故障やトラブルを避けるなんてことはできません。どんな保証が付いているかはとても重要です。
・手をかけなくても故障しにくい
家電の負担を減らすための機能を搭載しているかどうか。たとえば「エアコンの自動お掃除機能」等がこれにあたります。このような機能を搭載している家電は少し値段がはるものが多いのですが、家電の故障やトラブルを格段に減らしてくれます。
・販売店のサービスがしっかりしている
つまり私たちカデンのエトウのサービスが、しっかりしているかどうか。これはもうバッチリです(笑)。
そもそも私たちが取り扱うのは品質に関するガイドラインの①、②、③をクリアした、責任を持って“優秀”といえる家電のみ。しかも私たちは、その家電を知り尽くしています。
購入時の相談から扱い方について、購入後のフォローまでどんな些細なことにも責任をもつことができます。これは私たちが生き残っている大きな理由の一つですね。
家電は、値段<価値でなければならない。「③コストパフォーマンスがよい」
「①安全・安心・信頼性」があり、「②長期的な視点で発想できている」と判断した家電は、最後に「③コストパフォーマンスがよいかどうか(費用対効果があるか)」を考えます。
もちろん安ければ安いほど売りやすいですし、安ければお客様も喜ぶでしょう。
しかし最初にお伝えしましたが、家電の値段は単純に「高いか、安いか」で判断することはできません。「価値が値段を上回っているか(値段 < 価値)」が重要なのです。
カデンのエトウで取り扱っている家電は少し高いと感じるものも多いと思います。でもそれは「安全・安心・信頼性」があり、「長期的な視点で発想できている」家電だからに他なりません。つまり【値段以上の価値がある】と判断した商品なのです。
逆にどんなに安くても値段が価値を上回るような商品は取り扱いません。それが家電のプロとしての誇りであり、プライドだと思っています。
カデンのエトウで販売する商品は例外なく、この品質に関するガイドライン①②③に乗っ取って選んだ商品です。間違いなくご満足いただけると自負しています。
「お客様が満足する商品を売るからお客様が離れない。」これが私たちが選ばれる大きな理由です。
豊かな生活のために。「カデンのエトウの長期サポートサービス」
次にこの品質に関するガイドラインの精神に乗っ取って考えた「カデンのエトウの長期サポートサービス」についてご説明したいと思います。
はじめにお話ししたように、私たちは単に家電を販売しているのではなく、「家電を通して豊かな生活を提案」しています。だからこそ独自のサービス体系を構築し、購入後も長くお付き合いさせて頂きたいと思っているのです。
①家電購入前にとことんヒアリング
家電は一見同じように見えても性能に大きな差があります。
ご希望(電気代を安くしたい、◯◯な機能が絶対にほしい等)はもちろん、どこで使うのか、どういう目的で使うのかなど細かくヒアリングを行こなった上で、その方に一番合うと思われる商品をご提案します。
②家電の正しい使い方をしっかり伝える
「使い方なんて取扱説明書を見ればいいじゃん」とおっしゃるかもしれません。
でも家電の取扱説明書は、一番ベーシックな使い方を想定したものになっています。その“ベーシック”にぴったり当てはまる家庭の方が少ないと思うのです。
たとえば洗濯機であれば「1日1回まわす」のがベーシック。でも実際はそうでないケースもたくさんありますよね。うちもそうですが、家族が多ければ1日2〜3回まわすこともざら。そうすると、取扱説明書の「お掃除頻度」なんかは当てはまらなくなります。
また家電は置く場所も大切。周りに熱源があるか、直射日光が当たらないか、床は水平か…。あげたらきりがないのですが、置く場所によって気をつけなければならないこともさまざま。
だから私たちは、そのご家庭に合わせた家電の使い方をしっかりアドバイスします。
たかが“使い方”と侮ってはいけません。家電は正しく使うかそうでないかによって使用年数が大きく、大きく変わってきます。
たとえば本来10年使える家電があったとします。ですが使い方次第で15年使えたり、逆に7年しか使えなかったり。そういったことが本当に起こるのです。
家電を長く、快適に使っていただくために「正しい使い方」をお伝えする。これは私たちにとって非常に重要な任務であると考えています。
③家電に何かあればすぐ駆けつける。
私たちは【家電レスキュー】を行なっていることからもわかるように、家電の修理が大の大の得意です。
「3年前に買った洗濯機から異臭が!」「冷蔵庫が冷えない気がする」等々、購入後も不安があればいつでも伺います。
レスキューに駆けつけたけど、結果的になにも問題がない場合もあります。たとえばコンセント抜けなんかですね(笑)。
でもそれはそれで全然OK。伺って・お話をする。そんなコミュニケーションをお客様一人ひとりと重ねながら、そのご家庭の「家電のかかりつけ医」になれたらいいな、と思っています。
④家電を長持ちさせるために、さまざまな提案をする。
お店の利益だけを考えれば、調子が悪くなった家電は早々に買い換えてもらう方がよいでしょう。
でも私たちの使命は「家電を通して豊かな生活を提案する」こと。少しでも長く快適に家電を使って頂けるよう、+αの提案でサポートする義務があると考えています。
それにお客様とは長くお付き合いする場合がほとんどですから。「◯◯家のエアコン、そろそろ調子を見ないといけないかな」「◯◯さんの洗濯機、来年は分解洗浄が必要かも」等、こちらが気づくことも多いんですね。
+αの提案の一つに【オーバーホール】があります。聞きなれないかもしれませんがこれ、家電寿命を格段に伸ばすことができるスゴ技。簡単に説明しますので、ぜひ覚えておいてください。
【オーバーホールとは】
オーバーホールとは、機械製品を部品単位で分解し、清掃・調整等を行い、新品時の性能に近づける作業のことを指します。
家電でオーバーホールができるものといえば、洗濯機、エアコン、IHクッキングヒーター、オーブンレンジ、掃除機、TV、パソコンなど。分解できそうな大物はほとんど当てはまります。
このオーバーホール、一旦バラバラに分解して再度組み立てるので、正直めちゃくちゃ手間がかかります。もちろん高い技術も必要です。技術なしに分解すれば壊しちゃいますからね。
でも目的が「新品時の性能に近づける」ですから、一度オーバーホールを行うと家電の調子は目に見えて良くなる場合がほとんど。買い換えを考えていた家電がオーバーホール後何年も元気に働き続けた!なんてこともよくあります。
オーバーホールの頻度
これはケースバイケース。たとえばエアコン。1〜2年に1回必要なケースもあれば、オーバーホール自体必要ないケースもあります。
これまで何度もお伝えしたように、家電は使い方や使う頻度、使う環境によって状態が大きく変わるからです。そこを判断するのが私たちの仕事。
いつ頃買って、どのような使い方をしているのかを把握しているからこそ、「調子はどうですか?そろそろオーバーホールを考えた方がいいかもしれません」と提案できるのです。
ちなみに「オーバーホールをやっています」というと、大抵の家電メーカーさんに驚かれます。そして「自分たちの仕事を取らないでください」と言われます(笑)。
オーバーホールの間に使える家電の無料貸出サービス
オーバーホールは家電を一から分解するので時間がかかります。私たちの場合は1週間〜10日ほどお預かりしていますが、洗濯機やエアコンなど日常的に使う家電はないと大変ですから、私たちは家電の無料貸出サービスを行っています。
オーバーホールに興味がある方は一度気軽にご相談ください。カデンのエトウで購入していないものでも大歓迎。必要かどうかの判断だけでももちろん大丈夫です。
⑤常に新しい情報を追いかけ、お客様に提供する。
私たちは町の小さな電気屋です。流行のものを取り扱う等、大手家電量販店と同じことをしていても絶対に勝てません。
だからこそ常にアンテナを張り巡らせ、新しい情報を入手すべく動いています。まだ世間に広まっていない最先端の家電、便利な家電、おもしろい家電…。そういったものを探すのは私たちの楽しみでもあります。
暮らしの可能性が広がる場所、ほんのすこし先の未来が見える場所、新しい何かを得られる場所。「【電気屋】はそんなワクワクする場所でありたい」と思うのです。
ですが近年、家電業界は性能に関していうと少し停滞気味ですね。急速に進化しすぎたのが原因でしょう。なかなか心踊る新商品に出会うことができないのも事実。モデルチェンジがあっても、「あーこの範囲か」で終わることもしばしば。
だからこそ「これは!」と思う商品を発掘できた時の感動はひとしおです。カデンのエトウはその感動をいつまでもお客様にお伝えできる店でありたいと思っています。
まとめ
今回はカデンのエトウの想いについてお話ししました。
大手家電量販店は広告宣伝費をたっぷり使い、大幅値引きをうたい、集客をおこないます。正直私たちに同じことはできません。
だから逆に私たちにしかできないことを考えました。行き着いた答えは「ただ単に商品を売るのではなく、商品を通して豊かな生活を提案する」ということ。そのためにすべきことを2つ決めました。
◯自分たちが本当に責任を持ってお勧めできる商品だけを販売する。
これを具体的な形にしたのが「カデンのエトウの家電取扱ガイダンス(取扱家電を選ぶ基準)」です。このガイダンスには私たちの想いがギューッと凝縮されているのでぜひ遡って読んでください。
◯購入後も、お客様の家電生活をしっかりサポートする。
今回、ここで書いてきたことは商売人として“当たり前のこと”なのかもしれません。でも他店との競争や利益追求が激しくなった現代社会では、この“当たり前のこと”が“当たり前”ではなくなってしまいました。
私たちの使命はその“当たり前”を真摯に追求し、お客様の生活を守ること。
今、カデンのエトウが選ばれているのは、その成果をお客様に実感してい頂いているからだと確信しています。